「おしん」は、1983年(昭和58年)から1年間放送された、NHK朝の連続テレビ小説。
橋田壽賀子さんの原作・脚本で、平均視聴率52.6%、最高視聴率62.9%を記録した伝説の朝ドラです。
おしんは全297話。これを全部観ると15分×297話=計74時間15分かかります!
このブログ記事では、「おしん」全297話のあらすじを、ものすごーく簡単に最終回までまとめてみました。(最初からネタバレ全開ですのでご注意ください)
おしんの全体概要

まず最初に、超簡単に全体像を示します。(再度言いますが、のっけからネタバレですのでお気をつけください!)
少女編(6歳~@山形)
- 山形の貧しい農家に生まれる
- 6歳で子守奉公に出され、親元を離れて働く
青春編(16歳~@山形→東京)
- 農民運動の活動家・浩太に初恋(実らず)
- 東京へ出て修行し、髪結い師になる
- 高級生地問屋の社長と結婚する
試練編(21歳~@東京→佐賀)
- 長男を出産するも関東大震災で夫の店が倒壊
- 夫の実家の佐賀に引っ越すも、ひどい嫁いびりに遭う
自立編(23歳~@佐賀→東京→山形→三重)
- 佐賀を出て転々とし、初恋の人・浩太の紹介で三重へ
- 魚の行商を始め、夫も佐賀から来てともに再出発する
太平洋戦争編 @三重
- 実子3人+養子3人で子どもが5人になる
- 太平洋戦争で長男と夫が帰らぬ人に
再起編 (50歳~@三重)
- 三重で魚屋を再開する
- 店を拡大しスーパーマーケットチェーンの社長になる
完結編
- おしんの息子の店と、初恋の人・浩太の息子の店が対立
- スーパーは倒産寸前になるが、浩太が窮地を救う
20分で読める「おしん」のあらすじ
それでは以下、あらすじになります。
※章単位で簡潔に説明するため、大幅に省略し、話順を少し入れ替えて説明していますが、ご容赦ください。
少女編(第1回〜第36回)
少女編は6歳から始まります。舞台は山形で、小林綾子がおしんの少女時代を演じました。
スーパーマーケット社長の家出

物語は現代から始まります。
三重県のスーパーマーケットチェーンの社長・田倉しん(たのくら・しん)は81歳。新店舗オープンのある日、独りで行き先を言わず旅に出てしまいました。
血縁はないものの孫同然に育てられた大学生・八代圭(やつしろ・けい)は、山形県の銀山温泉へ、捜索の旅に出ます。
おしんは7歳で親元を離れて奉公へ

ここから物語は1907年(明治40年)の山形の寒村に遡ります。
小作農の娘・谷村しん(たにむら・しん)は7歳。家族は9人で、大根めしで食いつなぐ貧しい生活をしていました。
おしんの父は口減らしのため、おしんを奉公に出そうとします。おしんは嫌がり、母と祖母もおしんが小さすぎると反対しました。
しかしおしんは、祖母や母が生活のために自分を犠牲にしていることを知り、奉公に出ることを決めます。ひとり親元を出発し、最上川を下る筏(いかだ)に乗っているとき、父が追いかけて泣く様子を見て、おしんは父の苦しみを知ります。
左沢「中川材木店」でつらい奉公生活

おしんは左沢町(あてらざわまち)の中川材木店で子守役として働きます。女中頭・つねに厳しくあたられ、ひもじく過酷な奉公生活でした。
ある日おしんは小学校を覗き、その様子を見た学校の先生が材木店主人を説得してくれ、おしんは学校へ通えるようになります。しかし、つねの嫌がらせや同級生のいじめで、おしんは学校を辞めてしまいます。
おしんは習いたてのカタカナで、実家に宛てて、お腹いっぱい食べさせてもらっていると嘘の手紙を書きました。しかし、つねの嫌がらせが我慢の限界をこえ、おしんは材木店から失踪し、実家を目指します。
反戦青年・俊作との出会いと別れ

おしんは行き倒れになっていましたが、猟師の青年・俊作が体を温めてくれたおかげで一命をとりとめました。おしんは俊作と松造じいさん(炭焼き)が暮らす山小屋で世話になることに。おしんは俊作に、読み書き算術を教えてもらいました。俊作は日露戦争で203高地の激戦を経験しており、与謝野晶子『君死にたまふことなかれ』を朗読し、おしんに平和の大切さを説きます。
春になり、おしんは実家へ帰ることになりました。俊作はおしんに自分のハーモニカを渡し、おしんを連れて山を下りますが、俊作は実は日露戦争脱走兵として追われる身であり、途中で兵隊に捕まって射殺されてしまいます。
酒田の米問屋「加賀屋」で奉公

実家では、おしんは死んだと思われていました。おしんの帰宅に、母と祖母は喜びますが、父は激怒し兄も不服な様子。生活に行き詰まった一家は、ブラジル移民を検討したり、末娘を養女に出したり、母が銀山温泉へ出稼ぎに出たり・・・おしんに酒田の裕福な米問屋「加賀屋」から子守奉公の話が来て、おしんは引き受けます。
加賀屋の大奥様(若旦那の母)は、子守以外にも積極的に働くおしんに感心します。若旦那夫妻のワガママお嬢様・加代と、ケンカを経て仲よくなり、大奥様に勉強を教えてもらえるようにもなりました。ある日おしんは、倒れてきた電信柱の下敷きになりそうになった加代を、身を挺してかばいます。それを見た若女将は、おしんへの嫌味な態度を止め、おしんを我が子同様にかわいがるようになります。
祖母を看取り「働きづめで死ぬような人生にしない」と誓う

おしんの母は銀山温泉で酌婦になっており、客の男といる母を目撃したおしんは涙を流します。祖母が危篤という報せを受けて実家へ帰ったおしん。祖母を看取り、「働きづめで死ぬような人生にしない」と誓い、加賀屋へ戻ります。働き者のおしんは、加賀屋に不可欠な存在になっていました。
青春編(第37回〜第86回)
青春編は16歳から始まります。舞台は山形→東京で、田中裕子が成年期のおしんを演じました。
初恋と姉の死

加賀屋に来て7年、16歳になったおしんは、女中としてますます仕事を任され、忙しく働いていました。加賀屋の大奥様からおしんに、桜木家との縁談が持ち込まれます。
ある日おしんと加代(加賀屋のお嬢様)は、農民運動の活動家・浩太に出会います。浩太とおしんは互いにひかれあうように。しかし加代も浩太を好きで、浩太に「おしんには縁談がある」と告げ、浩太と2人で強引に上京してしまいます。
おしんは、桜木家の息子が酔って絡んできたのを池に突き落とし、縁談は破談になります。おしんは縁談の失敗と、行方不明の加代と浩太について黙っていることに耐えきれず、加賀屋での奉公を辞めて実家へ帰ります。
実家では、姉(髪結志望)が肺病に臥せっていました。父はおしんの次の奉公先を決めてきますが、姉は奉公の仲介者が、女郎部屋に若い娘を売っていることに気づきます。姉はおしんを東京の髪結いの師匠に紹介し、山形を出るよう手持ちのお金をおしんに渡して、19歳でこの世を去りました。
東京・浅草で髪結修行と竜三との結婚

おしんは東京に出て、「髪結長谷川」に弟子入りしますが、若い奉公人に仕事を取られたと文句を言われ、先輩奉公人から出世の早さをねたまれ、下働きに甘んじて2年が経ちました。
店主は、これからは洋髪だとおしんに助言し、おしんは洋髪を習得。カフェの女給たちの洋髪を多数手がけるようになり、店主から独立を言い渡されます。
ある日おしんは、銀座のカフェで加代と再会。浩太は農民運動で逃亡しており、加代は女給をしながら、独り浩太の帰りを待つ日々でした。おしんが懇願し、加代は実家の加賀屋へ一時帰省。加賀屋では大奥様が、加代と政男(良家の息子)の縁談を決め、加代は浩太に未練がありましたが、加賀屋を継ぐと決心して政男と結婚します。
おしんは、カフェの得意客・田倉竜三(たのくら・りゅうぞう/高級生地問屋の社長)に好意を寄せられていました。おしんの実家は相変わらず貧しく、父はおしんに仕送りを無心。収入の大半を仕送りしていたおしんは、過労で入院してしまいます。そんなおしんにつきっきりで看病してくれた竜三に心が動き、おしんは竜三のプロポーズを受け入れます。
そんななか父が危篤となり、おしんは帰郷。父はおしんに感謝と謝罪を伝え、結婚を喜び、息を引き取ります。葬儀の後、農民運動の寄り合いに来た浩太に、おしんは竜三と結婚することを伝えて、初恋に区切りをつけます。
加賀屋では加代が、浩太への未練と、夫・政男の浮気に苦しんでいました。
試練編(第87回〜第136回)
試練編は、おしんが竜三と結婚した21歳から始まります。舞台は東京→佐賀になります。
妻は商売に成功し、夫は苦戦で夫婦仲悪化

おしんと竜三の結婚祝いパーティーの最中、竜三の会社の取引先が破産寸前であることが発覚します。竜三も奉公人(源じい)も酔いつぶれていたので、おしんが独断で手を回して処理しますが、竜三は怒っておしんを張り倒し、すねてしまいます。
おしんの髪結いの仕事は超順調でしたが、竜三の会社は経営危機になり、竜三はさらにメンツをつぶされます。会社はトラブルが続き、竜三は意欲を失っておしんが稼いだ金で遊び歩くようになり、おしんにストレスをぶつけます。
妊娠していることに気づいたおしんは、女の稼ぎが男をダメにするならと髪結い業を辞め、竜三がドン底から立ち直るよう見守ります。
長男出産するも関東大震災で店が倒壊

竜三の会社は子供服店として再起を目指します。さまざまなトラブルに遭遇し、夫婦で揉めながらも、商売を拡大していきます。大正12年(1923年)1月に長男の雄(ゆう)を出産し、源じいの支えもあり幸せな毎日を送ります。
山形から加代が出産祝いにやってきて、加賀屋に帰りたくない、浩太とやり直したいと言います。加代は東京の実家にいる浩太と再会。浩太はおしんが好きだったことを知り、一晩泣いた後、加賀屋の跡取りを産むことを決意して山形へ帰りました。 竜三の会社は作業場を新築しますが、関東大震災が発生し、店は倒壊、源じいは雄をかばって亡くなってしまいました。
竜三は実家の佐賀へ帰ることを決意。おしんは姑(竜三の母)と折り合いが悪いので行きたくないと固辞しましたが、震災の見舞いに来た山形の母に平手打ちされ、「子どもがいる以上夫に従い佐賀へ行け」と説得されます。
夫の実家・佐賀ですさまじい嫁いびり

竜三とおしんと長男の雄は佐賀に来ましたが、姑の嫁いびりが凄まじく、家庭内は険悪になっていきました。おしんは竜三に家を出ようと提案しますが、竜三は有明海の干拓事業に没頭します。竜三の両親は、息子の干拓参加に反対しており、全部おしんのせいにしてきました。
閉口したおしんは、第二子妊娠中ではありましたが、雄を連れて上京し、髪結いを再開しようと決心。 しかし、汽車を待つおしんは竜三に見つかってしまい、雄の奪い合いになって、おしんは右手に大怪我を負ってしまいます。
自立編(137話-185話)
自立編は23歳から始まります。舞台は佐賀→東京(短期間)→山形→三重と変遷します。
佐賀を出て東京で露天商に

妊婦のおしんは、姑に重労働を強いられ、過労のため死産してしまいます。ショックで放心するおしんですが、同時期に出産した小姑(夫の妹)の母乳が出ないため、姑に頼まれて母乳を与えます。姑はようやくおしんを嫁と認めますが、おしんはここにいても何も残らないと、雄を連れて東京へ出ます。
東京では髪結長谷川を頼りますが、佐賀で負った右手のケガの影響で髪結が満足にできなくなっていました。おしんは髪結をやめて露天商をします。おしんはテキヤの健に好意を寄せられますが、健の彼女ともめて、山形への帰郷を決心します。
山形へ帰郷し、加賀屋の援助で一膳飯屋を開業

おしんの帰郷を母は喜んだものの、兄夫婦とうまくいきません。加賀屋では昔世話になった大奥様が倒れ、駆け付けたおしんが看病し、大奥様は「加代(加賀屋のお嬢様)を頼む」と言って息を引き取ります。おしんは加賀屋と加代の援助で一膳飯屋を開業します。
農民運動の支部が酒田にできたので、山形へやってきた浩太(初恋の人)。浩太はおしんに「雄の父親になるつもりだ」と告白しますが、おしんはまだ竜三に気持ちがあり、佐賀へ手紙を送り続けていました(でも姑が破り捨てていた)。
おしんと加代は協力し合って一膳飯屋を経営しますが、酔客相手の商売への不安、加代と政男の夫婦仲の悪化を周囲に心配され、おしんは店を閉める決心をします。
浩太の親戚が三重で漁師をしており、魚の行商の仕事を紹介してくれたので、おしんは三重へ向かいました。
竜三とおしんの再出発、次男を出産、母の死

三重に来たおしんは、竜三を呼び寄せることを目標にして頑張り、魚の行商の仕事を軌道に乗せました。おしんは竜三に一緒に暮らしたいと手紙を書きますが、返事は来ません。
その年の晩夏の台風で、佐賀の干拓は失敗します。号泣した竜三は佐賀を出て、おしんと雄が暮らす三重へ。竜三は「満蒙開拓団に加わって、土地持ちになってから迎えに来る」と言い残し旅立とうとしましたが、おしんが雄と荷物を載せた重い箱車を懸命に押し続ける姿に涙し、満州行きをやめておしんと魚屋になる決心をします。
おしんと竜三は田倉魚店を開業し、おしんは3度目の妊娠。山形で兄夫妻とうまくいっていない母を三重に引き取ります。おしんは昭和4年(1929年)28歳で次男・仁(ひとし)を出産しますが、白血病になった母が、故郷山形に帰って静かに生涯を閉じます。
その頃日本は世界恐慌の影響を受け、加賀屋が潰れて政男が自ら命を絶ち、加代と息子の希望(のぞみ)と両親は夜逃げしていました。
太平洋戦争編(第186回~第225回)
太平洋戦争編は30歳から始まります。舞台は三重です。
太平洋戦争の始まり、そして5人の母親に

おしんは東京で加代を捜します。加代は体を売って生活しており、加代の両親は病死していました。そして加代は客の前で酒をあおり、吐血し窒息死してしまいます。おしんは加代の息子・希望を連れて三重に帰ります。
昭和6年(1931年)満州事変が起こり、竜三は「これからは軍人の世の中」と、おしんは「戦争はいけない」と雄に聞かせます。満州事変をきっかけに取り締まりが厳しくなり、活動家の浩太は特高警察に捕獲されます。
昭和10年(1935年)に東北大凶作が起こり、東京のテキヤの健が、山形の親戚の子ども・初子を大阪の遊郭へ奉公に出そうとします。おしんは初子を引き取り、昭和12年(1937年)には36歳で女の子・禎(てい)を出産し、5人の子どもの母親になりました。
長男・雄の学徒出陣、終戦、長男と夫の死

昭和12年(1937年)日本軍が南京を占領し勝利に湧く日本。竜三は長男の雄を陸軍士官学校に入れようとし、おしんは反対します。雄は一度は士官学校に進路を決めますが、母おしんを思い、京都帝大を目指します。田倉魚店は軍の納入業者となり、周囲の家庭は物資不足で貧しいなか田倉家は豊かで、おしんは複雑な心境に。
特高に捕まっていた浩太は6年ぶりに釈放されましたが、社会主義を捨てて転向し、拷問で右足が不自由になっていました。浩太は三重の造り酒屋(並木家)の娘と結婚します。
竜三は魚店を閉めて、軍の衣料の縫製工場を開き、おしんが工場の監督になりました。昭和16年(1941年)真珠湾攻撃が起こり、竜三も雄も戦争を賛美し、おしんは不安になります。おしんは京都帝大に入った雄に、俊作にもらった文芸雑誌「明星」(与謝野晶子『君死にたまふことなかれ』が掲載)を渡し、戦争賛美を諫めます。しかし昭和18年(1943年)、雄の学徒出陣が決まってしまいます。次男の仁も特攻隊にニュースに鼓舞され、自分も志願すると家を出てしまいます。
昭和20年(1945年)7月に雄の戦死公報が届き、8月15日に敗戦を告げる玉音放送。その後に仁から出撃を知らせる手紙が届きました。竜三は、2人の息子と近隣の子息を戦争に志願させた自分を責め自刃しました。
おしんと浩太、それぞれの戦後再出発

8月末、次男の仁が生きて帰ってきました。おしんはヤミ屋を始めますが、家に元の持ち主だという引揚者がやってきてもめたため、おしんは兄を頼ろうと山形へ向かいますが、兄に冷たくされ三重に戻ります。 おしんを訪ねてきた浩太は、アメリカの命令で農地改革が簡単に実現し平和至上主義の空気になったことに対し、自分が命がけでやってきたことは何だったのかと口にしました。46歳のおしんは死に別れた人々を思い出し、再出発を決意します。
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再起編(第226回~第261回)
再起編は50歳から始まります。舞台は三重です。乙羽信子がおしんの中年期を演じました。
4人の子どもたちも人生いろいろ

昭和25年(1950年)、おしん一家は、魚と野菜を扱う田倉商店を再開します。戦禍を生き残った4人の子どもたちは・・・
- 仁(実の息子):家業を嫌がり東京の百貨店に就職するも、希望の部署に就けず退職し消息不明に。名古屋で女のヒモになっていたが三重へ帰郷。田倉商店に奉公に来ていた百合とつきあうが、スキーで知り合った名古屋の社長令嬢・道子と結婚し、田倉商店を担う。
- 希望(養子=加代の息子):陶芸家になりたいと、おしんの反対を押し切って窯元に弟子入り。仁に失恋した百合が希望を訪問し、希望は百合が窯元で働けるよう取り計らい、のちに希望と百合は結婚し、長男・圭を授かる。
- 初子(養女=健の遠縁の娘):長男・雄と想い合っていたが、雄の戦死に落胆し東京に出て、体を売っておしんに送金していた。おしんが三重へ連れ帰り、ともに商売をする。雄の戦友で事業家の川村にプロポーズされるが、川村は高利貸しもやっており、恨まれて殺害されてしまう。川村は駅前の土地をおしんに譲渡する手続をしており、おしんは駅前に新規開店をする。
- 禎(実の娘):大学に進学し名古屋で下宿生活を送っていたが、田倉商店の新装開店を手伝って仕事に目覚め(当時珍しい 金銭登録機=レジ の担当)、大学を辞め店で働くようになる。のちに仁の後輩で店員の崎田と結婚。
商店から「スーパーたのくら」へ

昭和32年(1957年)、田倉商店は仁の主導で、セルフサービスのスーパーマーケットとして新装開店。低価格で商店街の他店から恨みを買ってしまいます。仁の妻・道子はお嬢様育ちで店を手伝わず、おしんは利益至上主義な仁に、不満を感じていました。
完結編(第262回~第297回)
再起編は55歳から83歳まで。舞台は三重です。乙羽信子がおしんの老年期を演じました。
息子・仁が社長になり、強引手法でチェーン店に

昭和31年(1956年)、仁と道子に長男が誕生し、おしんは初孫を抱きます。亡き夫・竜三の竜の字を名前に付けてほしいと頼むも、孫は剛と命名され、おしんは「家族は思い通りにならない」と思います。
日本は高度経済成長期に突入し、昭和42年(1967年)スーパーたのくらは開店時の借金を完済し大店舗になっていました。ある日仁は、社長のおしんにチェーン店を出したいと頼みます。仁の強引な進め方はトラブルに・・・
希望が自分の陶芸工房を持つ直前に、希望の妻・百合が交通事故死してしまいます。仁の妻・道子は、仁と百合が昔つきあっていたことを知り実家に帰ってしまいました。道子は仁のもとに戻りますが、仁は家庭を顧みません。おしんと初子は、百合の息子・圭を預かります。初子になつく圭を見て、おしんは希望に初子との再婚を勧めますが、希望は百合に、初子は雄にまだ想いを残しており、おしんは自分の思惑を反省。おしんは仁夫妻と同居を始め、初子は田倉家の援助で独立し、毛糸店を開業します。
スーパーたのくら倒産寸前に

それから14年が経った昭和57年(1982年)、スーパーたのくらは16号店まで店舗を増やし、仁が社長に就任し、81歳のおしんは副社長に退いていました。仁は17号店の出店を決定しますが、そこに出店すると、並木食料品店(おしんの初恋の人・浩太の息子が経営)が打撃を受けることを知って、おしんは反対します。
浩太の息子は、駅間近にある並木家の土地を、スーパーたのくらとは別の大手スーパーに売却しようとします。おしんは浩太から聞いてその事実を知りましたが、仁には伝えず、17号店開店の日に行き先を告げず旅に出ます。(冒頭のシーンへ)
1ヶ月後におしんが三重へ帰ると、売却は済んでいなかったもののスーパーたのくらが経営危機との噂が出回っていました。仁はおしんに、浩太が売却を止めるよう進言してほしいと頼みます。おしんは浩太に会いに行くも、「たのくらは分不相応に伸びすぎた。もし潰れたらそれが息子の力。息子と孫たちに生き方を考え直す機会を与えるのも親の務め」と、土地を売却に了解し、スーパーたのくら17号店より駅に近い場所に、大手スーパーが開店してしまいます。
ギリギリの倒産回避

スーパーたのくらは倒産寸前になり、道子は仁と離婚しようとしましたが、初子と希望が店や家の権利書を道子に差し出し、仁と道子の娘たちも家計を支えると言い出し、仁と道子はともに苦境を乗り越えようと決心します。仁は会社の廃業を決め、一家は田倉家の土地と自宅を手放して、借家へ移る予定をしていました。
しかし、大手スーパーの重役が浩太の農民運動の同志で、浩太の口利きで大手スーパーがスーパーたのくら17号店を買収してくれることになり、おしん一家の倒産・離散は回避されたのでした。
おしん・仁・初子・希望・禎・圭の6人が墓参りをしていると、同じく墓参りに来ていた浩太と会います。おしんと浩太は2人で海岸を歩き、自分たちがいなくなったら、弾圧や戦争で苦しんだ人のことは忘れられてしまうだろうと話す。そして浩太が「もしおしんと結婚していたら」と口走りますが、おしんは「別々に生きてきたから良い友達でいられた。これからも時々は思い出を温め合いましょう」と告げました。
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まとめ
この記事では、「おしん」全297話のあらすじを、ものすごーく簡単に最終回までまとめてみました。
細かいところは大幅に省略してしまいましたが、アジア・中東でも人気沸騰したこの名作、ぜひ一度はドラマ全編を視聴する「おしんチャレンジ」してみてくださいね。
※本記事の画像は全てNHKオンデマンド様から引用させていただきました。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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