2021年11月に花街を引退した紗月(さつき)さんは、祇園甲部で最も売れっ子の芸妓さんでした。
このブログ記事では、沙月さんの芸子時代の年収、雑誌・インスタグラム・テレビなどへの登場歴、メディアに出続けた理由をまとめます。
紗月(さつき) プロフィール
- 生年月日:1994年(平成6年)7月25日 ※2024年現在 30歳
- 出身地:大阪府藤井寺市
- 血液型:O型
- 身長:163cm(※1)
- 好きなアーティスト:TWICE、Perfume(※2)
- 好きなスポーツ:バドミントン
- 子供の頃なりたかった職業:セーラームーン
紗月さんの結婚・引退については…↓↓↓
大阪府出身の紗月さんは、中学卒業後の2010年(平成22年)4月に、祇園甲部の屋形「つる居」に仕込みさんとして入り、2011年(平成23年)2月28日にお見世出し(舞妓デビュー)。
2015年(平成27年)2月23日に襟替えを行い、芸妓デビューされました。
紗月さんは7年連続、祇園甲部で最もお座敷代を稼いだ芸妓さんでしたが、年収額について確かな情報はありませんでした。
舞妓時代は給料ゼロですが、置屋が生活費・稽古代・衣装代などを負担してくれます。
芸妓として独立後は、時給でお座敷代をいただけるように。
時給はお座敷1時間当たり約5,000~6,000円とのことですので、芸妓の座敷代としての月収相場は約20~30万円になります(※1)。
年収に換算すると約240~360万円ですから、日本の20代前半女性の平均年収(242万円)より少し上といったところですね(※2)。
紗月さんは、2013年から2019年まで7年連続で、客からの花代が一番多い「売花奨励賞」の1等を取り続けていましたので、お座敷代は相場を上回っていたことでしょう。
また、ご祝儀(チップ)も大きな収入源であり、裕福なお客様から数十万単位のご祝儀をいただける場合もあります。
さらに、紗月さんはテレビ・雑誌への出演が多く、メディア各社からの出演料を得られていました。
お座敷代+ご祝儀+メディア出演料で、芸妓としてはトップ、同世代女性と比べるとかなりの高年収だったと思われます。
しかし、芸妓さんは着物代などの経費がものすごくかかるので、決して楽ではないようです・・・
★初の沖縄出身芸妓として人気だったつる葉さんについてはこちら↓↓↓
紗月さんは舞妓デビュー以来、さまざまなメディアに登場。そしてコロナウイルス感染拡大後は、インスタグラムやYouTubeにも積極的に取り組んでいきました。
「フライデー」で独占密着インタビュー
紗月さんは、写真週刊誌「FRIDAY」2019年9月21号の特集記事に登場しました。
表紙に「独占密着インタビュー『祇園』で6年連続売り上げナンバー1 芸妓・紗月」とあります。
特集記事では13枚の写真とともに
- 全盛期には祇園甲部で100人いた舞妓が30人に減っている現状
- 芸妓の結婚相手に必要なこと
などをリアルに語っておられます。
また、「祇園350年の掟」として、
- 10代半ばで置屋に入ると、恋愛と携帯は禁止、お給料ナシ、休みは月2日
- 置屋に入って1年間は「仕込みさん」として京言葉・礼儀作法・舞の稽古と掃除洗濯
- 仕込みさんが終わると芸名をもらって「お店出し」(舞妓デビュー)
- 20歳前後に芸妓になり、数年後に独立(置屋を出て独り暮らし)
といった、舞妓から芸妓になるまでのステップについてもお話しされています。
芸舞妓の世界は「お姉さん(先輩芸舞妓)の言うことが絶対」という超・体育会系なのだそうです!
歌舞伎俳優と芸妓さんが「フライデー」されるのは珍しくありませんが(笑)、紗月さんの記事は、伝統・しきたりの世界の実像と、そこで生きるひとりの女性を描いた内容でした!(※1)
「美しいキモノ」には舞妓デビュー時から登場
1953年創刊以来、正統派の装いと最高峰の染織技術を伝えている着物専門雑誌の「美しいキモノ」。
紗月さんはこの雑誌にも複数回登場しています。
2011年5月、「美しいキモノ」2011年夏号では、お見世出し(舞妓デビュー)の様子
2015年5月、「美しいキモノ」2015年夏号では、襟替え(芸妓デビュー)の様子
2019年2月、雑誌「美しいキモノ」2019年春号の付録冊子「祗園甲部 芸舞妓の四季暦」では、8年間の芸舞妓生活について特集
紗月さんは、小さい頃から着物が大好きだったそうです!
「フライデー」で独占密着インタビュー
ケーブルテレビ「恋舞妓の京都慕情」(J:COMチャンネル)
紗月さんは、舞妓デビューした2011年から、ケーブルテレビ「J:COMチャンネル」の「恋舞妓の京都慕情」に出演。
2015年からは、同じくJ:COMチャンネルの「JAPONICA TV」で、TKO木本武宏さんのアシスタントを務めました。
NHK BS「京都・祇園 紗月の四季」
紗月さんは、2020年3月には、NHK BSのドキュメンタリー番組「京都・祇園 紗月の四季」に登場!
この番組は、1年間にわたって20回以上のロケが行われたのだそうです!
★紗月さんの旦那様の写真はこちら↓↓↓
タイ政府観光庁により海外撮影ツアーと観光ポスターに登場
紗月さんは、J:COMチャンネル「恋舞妓の京都慕情」のスピンオフ企画で、2018年6月にタイで行われたプーケットマラソンに挑戦。
森脇健児さんをコーチ役に、ハーフマラソンを見事完走しました(※2)。
その番組を見たタイ国政府観光庁が紗月さんに興味を持ち、2019年1月には、タイ国政府観光庁大阪事務所が「芸妓紗月と行く古都チェンマイツアー」を企画!
紗月さんやチェンマイの街の写真撮影ツアーに、日本から約20名が参加しました。
そして、翌年にはタイ観光のPRポスターに登場。
キャッチコピーは「京都?いいえ、チェンマイどす」。
タイ政府直々に、というのがすごいですよね。
紗月さんは実家のお母さんがタイ好きで、幼少期から何度もタイを訪れたことがあるそうですよ!(※3)
インスタグラムが大人気に
コロナ以前から、京都五花街の芸舞妓の人数は減ってきていました。
紗月さんはそんな状況に危機感を持ち、「若い女の子に興味を持ってほしい」とインスタグラムにも積極的に投稿しています。
芸妓さんの素顔を知れる紗月さんのインスタは大人気に。
舞妓さんから、「なりたいと思ったきっかけが紗月姉さんなんです」と言われたときが一番うれしかったとか。
海外のフォロワーさんも大変多かったそうです。(※4)
また、同じく祇園甲部の売れっ子芸妓だった実佳子さんが、「みかさつ」コンビとしても投稿されていました。
紗月さんのインスタは、結婚引退された後の現在も更新されています。
エステに行った後だそうです。かわいい♡
リラックスしたプライベートショットなどを投稿されていて素敵ですよ!
★祇園「みかさつコンビ」として人気だった元芸妓・実佳子さんについては↓↓↓
「フライデー」で独占密着インタビュー
YouTubeへの出演
紗月さんは、YouTube「京都きもの市場チャンネル」で、友禅・和蝋燭・京繍などの職人さんを訪ね、京都の伝統技術を紹介されています。
★↓紗月がゆく!祇園・人気芸妓が訪ねる京の技
京都府等が主催の「京都環境フェスティバル2020(オンライン開催)」では、芸妓の日常のエコライフを語っています。
★↓芸妓の紗月さん「京都から考えるSDGs」
- ※1:2018年9月6日 FRIDAY「独占 6年連続売り上げ1位を誇る芸妓・紗月が明かした祇園町の秘密」
- ※2:2018年8月3日 タイ国政府観光庁「TV『恋舞妓の京都慕情』芸妓の紗月さんプーケットマラソンに挑戦」
- ※3:2019年8月5日 産経新聞「京都の人気芸妓が象とツーショット、タイ観光PR」
- ※4:2019年1月30日 BuzzFeed「人気ナンバーワン芸妓がインスタを始めた理由」
しきたりの厳しい花街で仕事をしながらも、紗月さんが積極的にメディアに出てきた理由は、3つあります。
芸妓の後継者を育成したい
紗月さんは花街文化が大好きで、芸舞妓が年々減少していることに危機感を持っていました。
明治・大正・昭和とお姉さんたちが守ってきたこの文化を、次の時代の芸妓さんに伝えていきたいのだそうです。(※)
日本の伝統文化「芸妓」を知ってほしい
紗月さんは、花街文化を守っていくために、多くの人に芸妓を知ってもらい、特に若いお客さんに興味を持ってもらいたいそうです。
紗月さんは、芸妓が日本の伝統文化であることに誇りを持ち、「うちが日本代表です」という気持ちで、ご自身の仕事のことを正しく発信しようと心掛けてこられました。(※)
外の世界を知りたい
中学卒業後に芸舞妓の世界に入り、この道一筋でやってこられた紗月さん。
テレビや雑誌に出たりすることで、他のいろいろな仕事を経験したいという気持ちが出てきたそうです。
そうすることで、新しい夢ができるのではないかと・・・(※)
twitter上には、2020年3月に放映されたNHK BSプレミアム「京都・祇園 紗月の四季」への反響が多かったので、紹介します。
紗月さんかわいいしキレイだし芸妓姿がすごくイイ。。
番組の序盤、お化粧をしている紗月さんがなんとも綺麗。
オンの時の色気や凛々しさとオフの時の表情のギャップがかわいらしい
おもしろかった 録画したかったくらい 再放送しないかな
母も思わずテレビを見てしまうぐらい、紗月さんとっても素敵です( ⸝⸝⸝¯ ¯⸝⸝⸝ )♡
祗園の芸妓 紗月さんの特番に見入り中
あらゆるもの、美し過ぎて、感嘆
今年も京都、必ず行きたいものです 必ず
インスタでもフォローしている芸妓の紗月さんは、中学卒業してすぐこの世界に入り、今や祇園を代表する芸妓です。日々たゆまぬ努力を重ねておられる事に感心しました。謙虚さは大切ですね!
紗月さん、一度、取材でお会いしたけれど、お母さん、同席している舞妓さんへのさりげない気配りが印象的だった。
人気があるのもむべなるかな。
紗月さんの魅力は言うまでもないが、かんざし屋さんや三味線屋さんなど職人の世界の奥深さも堪能しました。いい番組だったと思います。
紗月さんは、研究心あり努力家であり技の吸収力も抜群。更に求道の意気込を持ってられる方なので、私は是非ごひいきさんのお力添えで、日本の文化の為、紗月さんの為、祇園芸妓として世界へ羽ばたいて頂きたい
ここでは紹介しきれないくらい、このNHK BSの番組への反響は多かったです。
祇園ファンや芸舞妓ウォッチャーの外側にもリーチして、京都そのものや伝統産業の魅力なども伝えていますね。
NHKの拡散力、やっぱりすごい・・・!
この記事では、紗月さんの芸妓時代の年収、雑誌・インスタグラム・テレビなどへの登場歴、メディアに出続けた理由についてまとめました。
紗月さんが京都で最も売れっ子の芸妓だった理由は、「花街や祇園をもっと知ってもらおう」という熱い気持ちと前向きな姿勢にあったと考えられます。
だからこそ、大手メディアや政府観光局にも取り上げられ、紗月さんは「花街の伝統文化を知ってもらう」という思いを果たせたのではないでしょうか。
予想しなかったコロナ禍で、花街は大きな危機に直面しています。
寿引退された紗月さんですが、まずはご自身の生活を大切にされて、いつかまた私たちに素敵な笑顔を見せていただきたいものです。